日本山岳耐久 長谷川恒夫CUP
お山を始めてから5ヶ月が経ちました。
『どうしてトレイル始めたの?』とよく聞かれます。
確かに私のイメージとお山は結びつかないかも。
一言では難しいのだけれど、お山では『素』の私になることが出来るからかな。元来は一人の空間が好きなんです。
そして、お山を走っている人=「でっかいなぁ」と思えるんだよね。
その世界に少しでも近付きたかったし。
後ろから付いて行きたかったから。
そんな気持ちがあって、お山デビューして、すっかり魅了されてしまい、更に自信を付けたくて日本山岳耐久にエントリーしました。
それからの4ヶ月は毎週のようにお山へ通いました。
私にとって完走への一番の難関はとにかく「下り」です。
下りは慣れだよって云うけど、いつまでたっても慣れません。今だに怖いです。
そしてあれよあれよと言う間に向かえてしまった大会本番。
第1関門まではオーバーペース、脱水などでふらふら。
ここまででリタイアしようと何度思ったか。
三頭山で長く休憩を取ったのが良かったのか、何とか立ち直すことが出来ました!
この辺の気持ちの切替は、ウルトラをやって培った必ず復活出来るというのが役に立った気がします。
ただ第2関門前で痛恨コースミス。30分以上はロスしたかな。
でもレース復帰出来たので良しとするしかないよね。
そして第3関門に行けば女将が応援に来てくれている。
会うのをただ楽しみにひたすら進みました。
下り坂と夜道、岩場は本当に怖かったな。
そして第3へ。
遠くからすでに女将のデカイ声が聞こてきます。
私からその姿は見えないけれど声に向かって「なおさ〜〜〜ん」と大きく叫びます。
彼女の声は涙が出るくらい嬉しかったです。
そしてここからは歩いてでもゴールするんだと強く強く思いました。
何度も何度も転んた。
滑った。
尻餅着いた。
上から下まで泥だらけ。
でもいいんです。
頑張って前へ前へと進んでいる証だから。
そして下界の街の灯が見えた時。
なんて美しいんだろうと思いました。
あとはゴールへ向かうだけ。
脚がいうことを聞いてくれずガクガクだけど、出来れば心の中でのひそかな目標の14時間台でゴールしたい。
諦めないぞ。
それがウルトラ美女部魂のはず。
しばらくして歓声と拍手が聞こえてきました。
ゴールに向かう選手たちは思い思いのパフォーマンスで雄叫びをあげたり、ガッツポーズしながら、その瞬間を迎えています。
私も大きく万歳〜しながらゴールしました。
14時間47分。
私の日本山岳耐久が終わりました。
ゴール後にはかおちゃんと雲助さんが来てくれました。
コーラと栗の渋皮煮をいただきましたよ。
二人にはレース中2ヶ所で応援してもらったの。
本当に嬉しかったです。
あぁ…疲れたぁ。
簡単に着替えを済ませて一緒に参加した王子の車に乗せてってもらい都内へ。
王子の高級車の本革シートにこんな汗だらけの身体で乗っても良いものかためらってたのは最初だけで、爆睡してしまいました。
身体の疲れはもちろん、一昼夜走ることで神経がかなり疲れていたんだと思います。
日本山岳耐久はスパルタともさくら道とも違う世界でしたね。
大会本番まで出場することは親しい人にしか伝えていませんでしたが、このチャレンジに心から応援してくれました。ありがとう。
試走に付き合ってくれたkurisukeさん、女将ありがとね。
いっしょに山練して鍛えてくれた人にも感謝です。
大会途中に届いたメールを読んでどんなに励まされたことか。
私は本当に幸せです。
ありがとう。
これでお山へのチャレンジはおしまい。
これからは楽しく心が豊かになれるようなお山とのお付き合いを続けていきたいと思います。