立山

立山一日目」
第14回立山登山マラニックに参加してきました。
UTMBに本当ならば参加していたはずのこの時期…。けれどこっちで良かった♪と思えるような素晴らしい大会でした。

山歩きはしていたけれど、ランの練習は半年くらい月間50kmくらいしかやっていないので、何とか関門通過し、最終ランナーでもいいので完踏したい!

富山湾・浜黒崎を4:00にスタートし65km先にある北アルプス立山・雄山の山頂へ。
海抜0mから3003m。これを11時間以内で。
そして、制限時間30分ほど前に何とか山頂へたどり着けました。
想像以上に大変でしたが、久しぶりにランナーに戻れた気がします。

翌日から山歩きをするのも考えて、スタートからトレイルシューズを履いて走りましたが、ほとんどロードなので、重いし、何より足がどんどん痛くなり苦戦…。
それでも、剣岳を見ながらの朝焼けラン、エイドは公式、私設を含めて美味しい、温かいおもてなし、景色も素晴らしく、面白いコース。
エイドで抹茶(ちゃんとたててもらいました)を頂いたのは初めて♪
立山・雄山の登山道では登山客でごった返して大渋滞中でしたが、みんな道を譲ってくれ「がんばれー」とたくさんの応援をもらいました。

たくさんの人に助けてもらってのゴールでした。

山頂では神主さまから祝詞とお祓い、お神酒を頂きました。
充実感いっぱいだし、走り出した頃を思い出してうるうるしちゃいました。
あぁ…頑張ったなぁ、私。





立山二日目」
早弁(おにぎり)を作ってもらい、5時半スタートで大日三山へ。
雷鳥荘前で昨日一緒に大会に参加したウメちゃんに見送ってもらう。
今回が初めての本格的な山歩き。しかも一人。
不安と期待をいっぱい抱えてまだ薄暗い室堂を出発。

ほどなく明るくなってくると素晴らしい景色が待っていた。
奥大日岳〜中大日岳〜大日岳の稜線はとても美しい。
また剣岳が見え隠れするのだけれど、どこから眺めてても存在感いっぱいの堂々した山。

たくさんの愛らしいお花を見つけては写真を撮る。また池塘がいくつもあった。
そして雷鳥の親子連れが可愛く迎えてくれた!
時には梯子や鎖場と少し怖いところもあったが、登っては下りを繰り返しながら、やっと大日岳へ。ここまで4時間。
残念ながらガスってきてしまったが、無事に来れたことに感謝。
大日岳では途中で前後して歩いたオジサン(彼も昨日の大会参加者)がここから下山するらしいのでお別れにとオカリナでエーデルワイスと故郷を吹いてくれた。
折り返してまた室堂へ向かったが少し時間があったので剣御前小舎まで足を伸ばしてみた。

室堂の雷鳥荘にたどり着いたのは15時30分。10時間近くの山歩き。楽しかった♪
雷鳥荘にある温泉に入り、山荘前のベンチに座り一人でご褒美ビール。もちろん立山連峰を眺めながら。明日はこの稜線を行く。










立山三日目」
3時15分に雷鳥荘を出発。
星が煌めく中、ベッドライトを灯し真っ暗な登山道を進んで行く。同行した二人は山を始めたばかり。しかもランシュー。ライトは弱いものしか持っていない。私が目印を間違えると大変。緊張の中、ただひたすら別山を目指す。慎重に。
コースルート3時間35分を休憩込みで2時間ちょっとで別山到着。間に合った。セーフ。
二人を無事にここまで連れて来てあげた事で本当に安堵感いっぱい。
ご来光は、本当に本当に本当に美しかった。希望の光。何て力強いんだろう。
どうか私に力を。大好きな友に力を。愛する人に力を。そして、今頑張ってる人に力を!

太陽ってすごい力なんだよ。

ご来光あとは大汝山、雄山、浄土山とぐるっと回ってきました。
これで室堂から見える稜線を全部歩いたんだなぁ〜と。感動。
雷鳥荘に「ただいまー!」と帰ってきた。2泊しかしていないのに最早お家のようだ。
温泉に入り、カレーと生ビールをいただく。
本当に素晴らしい三日間だった帰り際「とうとうお帰りですかぁ〜」と山荘のおじさまに言われた時はぐっときてしまった。






立山にて」
どこまでも歩いていたい。
もっともっと歩いていたい。
青い空。白い雲。尖った山。まぁ〜るい山。カッコいい山。静かな山。

山はひとつひとつ表情が違った。
名前が分からないけれど、小さな可憐な花。
心が温かくなる花。

可愛い雷鳥。美しく鳴く鳥。見たことがない虫。華麗に舞う蝶々。

優しい風。目に眩しい緑。土の匂い。

夕日。ご来光。星。月。全てが輝く。

オカリナでエーデルワイスを吹いてくれたオジサン。
私に山の名前を教えてくれたお兄さん。
ただ一瞬すれ違っただけなんだけど、声を掛け合った人たち。
山、山、山。
山に浸った三日間。
ただ、ただ、感謝です。
私に山の登り方を教えてくれた師に…。
丈夫な身体に生んでくれた母に…。
いつも私を支えてくれている子供たちに…。
いっしょに山を歩いてくれた友に…。

そして、私に山と出逢わせてくれた山の神様に。
ありがとう。