台湾24時間走、参戦記⑤・・・やっとレースまで辿り着きました♪

のんのんコーチと設定したレースペースは前半を一周を6分/km切らないで走り、
100kmを11時間くらいで、
残りの13時間で100kmを走りきる作戦!
一周が732.1mなので4分23秒がそのペース。
忘れそうなので手の甲にペンで書いておいた。
スタートしてみんなはすごく速いペースで走ってる!
抑えて走ってる私は前半はビリに近いはず。
私以外の女性もフルマラソンでも走ってるのかと思うくらいのペースなので、
精神的には辛い。
でも、グッと我慢、我慢。


スタート地点を通過するとすぐにカウンターのテーブルがある。
このレースはチップで記録を取っているが、
それとは別にカウンターテーブルにいる学生が
ランナー1人ずつを受け持ち通過するごとにカウンターをチェックして
周回を教えてくれる。
加油(ジャーヨー)”は日本語で『頑張れ』の意味で、
学生達は大きな声で、“加油〜、加油〜”と熱い、熱い声援を送ってくれる。
レース中はどんなに疲れていても、ここだけは手を振って笑顔で通過する♪
次第に私と担当の学生の子との間に、すごい連帯感が生まれる。
6時間毎に担当の子が交代するのだが、彼や彼女に会うために一周してくるよーな不思議な感覚だ。
ノリノリの学生の子は、私は自分をスーパースターと勘違いしちゃいそうなくらいの黄色い声援や手拍子、拳を振上げての応援で迎えてくれるの〜♪
ほんと、ありがとーの気持ちでいっぱい。


レースは前半は雲が出てる割には気温・湿度が高くかなり暑い。
早目の給水を心掛ける。
レース後半は、いつも食べる事が出来なくなるので
食べられ内に食べなきゃ〜あかんと思って、給食もこまめに。

100kmを10時間45分くらいで通過した。
ゆっくりペースが良かったのか今までの100kmで一番楽チン〜♪だった。
☆のメンバーでは、出発前から膝を故障してたマックは我慢のレース。
健ちゃんは、いつものヘソ出しウエアでぐんぐん飛ばしてる。
オクムの魔さんは、軽やかな走りで私をスイスイ抜いて行く。
チャンドラさんは、最初から気迫の走りに見えた。
Kameiさんは、とっても元気な走りで楽しそう♪
tsatoくんは、今回の私の最大のライバルなんだけど私よりもずっと快調なペース。
選手権組も、のんのんコーチはいつものリズムのいい走りで、
私を追い抜く時にはドバイスを一言、二言と授けてくれる。
す〜みん。は、レース前には足の調子がイマイチと言ってたけど
さすが元世界チャンプの走りはお見事!と惚れ惚れするよーないい走り!
私も、すごーーーく楽しかった♪♪♪
 


そこへ・・・突然のアクシデント発生。
スペシャルエイドに入ろうと少し内側へ寄ったら、
道のあちこちに出来ている凹みの一つに足を取られ、身体が宙に飛んだ〜。
あぁぁぁぁ〜。
みごとにスッ転んだ!
スライディング状態だったので両膝と手と顔の右目から頬辺りをすりむいた〜。
星が☆★☆★☆★☆★☆★10個くらい跳びました〜〜〜。
違う国のエイドのサポーターの方々が気付いて起こしてくれた。
足を引きずりながら日本のエイドまで戻った。
『転んじゃったよ〜!どーしよー・・・痛いよ〜』
小学生並みの言葉しか出ない。
膝からは血がポタポタ・・・と落ちてくる。
右目がすぐに開けられないくらい、顔がジンジンする。
呆然としながら・・・“あー、終わったなぁ”と思った・・・。
女子大生・サポーターのえみちゃんが、私を救護エイドに連れて行ってくれた。
彼女と看護婦さん(の様な人)が中国語でやりとりをしてるが
早口で会話してるのに、一向に治療は始まらない。
2人の早口言葉を椅子に座ってボケッとしながら聞いていた。
何気なく時計を見ると、ラップは10分を経過してる。
私は、2人に向かって『早くして、早く治療して〜』と吠え出した!
『何でもいいから早く!私は早く走りに戻らないと。早く、早く!』
そーだ。私は、まだまだ走りたい。まだまだ走れる!
そこからは、看護婦さんがもう1人増えてちょっとはスピードアップして治療が始まった。
治療と言っても、消毒してガーゼを当ててくれるだけの事やけど。
顔の傷は血が出てなかったので軟膏を塗ってたくれた。
さぁーエイドに戻ろうと、来た道を引き返してる途中に
膝のガーゼのテープが外れて落ちた・・・。
おーい、なんでやねん!しっかり止めろよっ。
仕方ないので、えみちゃんからバンドエイドをもらって
何枚もペタペタ貼って、ロングタイツに履き替えた。
これなら大丈夫・・・!?
慌てて走り出す。


『ピンチは最大のチャンス、ピンチは最大のチャンス』と
何度も何度も声に出しながら、走り出した。